ハエ目ノミバエ科(学名:Phoridae)

体長0.6~6mm、体色は黒あるいは黄色を基調としたものがよく見られます。背が曲がり、後脚腿節が太く、”ノミ”のように見えることから”ノミバエ”の科名が付けられたと思われます。また、台所や窓ガラス付近で、ジグザグ状にピョンピョンと跳ねるように飛ぶ姿もノミに似ています。翅脈も単純で、前述の特徴とあわせますと、ハエ目の中では同定が容易です。
幼虫は腐敗した動植物質、動物死体や糞のほか、キノコ・他の昆虫類から発生するものもいます。コキアシノミバエDorniphora cornuta (Bogot)は下水溝や浄化槽に浮くスカムからの発生が確認されています。
非常に小さな隙間でも侵入するので、地下に埋めたゴミから発生することもあります。アメリカでは遺体を入れ地下に埋めた棺からの発生が問題となることがあるようです。本科は小型であるため、餌が少量でよく、また気温によっては成長速度が速くなるため、屋内でしばしば大発生することがあります。